洗面所は水廻りの空間であるため、湿気が多い場所でもあります。浴室が隣にあることが多いので、湿気対策や換気はしっかりしておく必要があります。湿気によってカビが繁殖しないように、日々の換気や掃除をこまめに行うことが基本ですが、カビや腐食を防ぐための壁材や床材を選定することも重要です。最近では、撥水性のある多彩なフロア材や調湿機能を持つ壁材・壁紙が多く取りそろえられています。色合いやデザインを比較しながら、イメージに合う素材を選んでみましょう。
 

 　また、洗面所が脱衣所を兼ねている場合、冬場の防寒対策やヒートショック対策も重要です。この場合、窓のリフォームがポイントです。内窓を設けたり、二重ガラスにすることで外の冷気を防ぎ、断熱効果を高めましょう。暖房器具を使用することを想定して、その設置スペースや換気方法についても考慮しておくことを忘れないようにしましょう。

　洗面所を清潔に保つには、こまめな掃除が必要です。しかし、洗面所に多機能を求めることで、物が増え、掃除がしにくくなる恐れがあります。その際に頼りにしたいのが収納スペースですが、後付けではうまくいかないことが多いのも事実です。リフォーム時に将来的なことも考慮し、余裕のある収納計画を立てておくことで、片付けや掃除の手間を軽減できます。

  洗面所に洗濯機を置いているご家庭の場合、毎日の洗濯をいかにスムーズに行うことができるかも、生活の快適さに直結します。特に、家族が多かったり、汚れ物が大量に出るご家庭では、必然的に洗濯の回数が増えます。多くのプロセスは洗濯機や乾燥機に任せられますが、その準備や洗濯後の流れをできるだけ効率よく行いたいものです。

  事前の下洗いを頻繁に行うご家庭では、洗濯機の近くに洗面台を設置することが非常に便利です。また、洗面ボウルを大きめのものにすれば、余裕を持って洗い物を行えます。下洗い用の洗剤なども、その場で出し入れできるように収納しておくと、作業が格段に楽になります。

 
  洗濯物を干す際も、事前に作業の工程を想定しておくことで、後々の家事が楽になります。乾燥機を使わない場合、物干し場までの距離や経路も重要なポイントです。家の間取り自体を変えることは難しいかもしれませんが、例えば物干し場所を工夫することによって、家事の手間を軽減することができます。部屋干しの場合は、天井に設置する部屋干しユニットなどもあるため、洗面所の上部に取り付けることも検討してみてはいかがでしょうか。

　洗面所に限らず、さまざまな手間を減らし、暮らしを心地よくするための設備やツールが、今の時代にはたくさんあります。リフォー
ムは、それらの快適設備を導入する絶好の機会です。洗面所のリフォームでも、ご家庭ごとにこだわりたいポイントが異なり、優先順位は低くてもできるだけ多くの便利さや快適さを取り入れたいと思うのは当然のことです。

  いかにバランス良く、わが家ならではのリフォームを成功させるかが重要です。リフォームのプロとして、私たちにはお手伝いできることがたくさんあります。思い立ったら、ぜひお声かけください。